お子さまに対する想い
お子さま(乳幼児・小児)の治療について
お子さまの耳鼻咽喉科受診の原因となる疾患で多いのは、
- 耳:
- 中耳炎(急性中耳炎、滲出性中耳炎)、外耳炎、
耳垢、鼓膜陥凹(こまくかんおう)、難聴 - 鼻:
- 副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、急性鼻咽頭炎
- 喉:
- 扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎、クループ、急性気管支炎、喘息(ぜんそく)
などです。
お子さまと大人との違いは様々ありますが、その中でも重要と考えられる要因は、
- 組織や器官・機能の未熟性
- 免疫力・抵抗力の低さ
- 集団保育
- 自身の症状をうまく表現できない、自分一人では受診できない
- うまく鼻をかめない、痰を出せない
などであり、保護者や医療機関で対応できるものもあればできないものもあります。
鼻汁・鼻水がいろんな病気を引き起こします
実はこの「鼻をうまくかめない」という事が様々な疾患を引き起こす可能性が高いのです。
鼻汁が鼻の中に貯留すると鼻づまりが起こり、口呼吸となります。
貯留した鼻汁は細菌感染を起こしやすく、感染が起こると鼻汁は透明→黄色、緑色、黄緑、青色などの色つきの鼻汁になり増殖していきます。
この色のついた鼻汁があらゆる病気の原因ともなるのです。
つまり、お子さまの鼻汁は様々な病気を引き起こす原因としては、非常に重要な要因であると考えられます。
うまく鼻をかめる年齢5、6歳以降になると中耳炎などの発症の頻度は格段に下がります。
大人は自分で鼻をかんで鼻内をきれいにできますが、想像してみてください。
もし仮に鼻汁が鼻の中にたくさん貯留していても鼻をかまずに長時間ずっと口呼吸で過ごさないといけないとしたら相当不快ですよね。
当院の考える鼻処置(鼻水を吸うこと)について
当院では上記の理由により鼻汁をしっかりと排除することで、中耳炎などの発症リスクを下げる予防的な処置として鼻処置に力を入れています。
処置中は子供さんは嫌がって泣いたり、暴れたりすることが多いかと思いますが、手際よく処置する数秒~十数秒で、その後の鼻呼吸できる快適さと様々な疾患にかかるリスクを低減できるのであれば、充分なメリットがあると考えます。
自宅ではなかなかうまく取れない場合でも当院で処置すれば鼻の奥まですっきり取ることができます。
子供さんの不機嫌も改善し、ひいては、お母さん方の肉体的・精神的な負担も軽減できると考えております。
「鼻処置をした子どもが夜中ぐっすり寝てくれて嬉しい」という保護者の方も多くいらっしゃいます。
また、きれいに鼻を吸った後に超音波ネブライザーで薬液を鼻腔内に入れることで細菌感染をなくし、鼻内粘膜の炎症や腫れを抑えるなどの相乗効果を期待できるのです。
ですので、「鼻を吸いに行くためだけに受診してもいいのかな?」と遠慮されることなく、お子さまのためにも是非鼻を吸いに来て下さい。